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2008.03.30

光と硝子

小さな頃、兄の机の上にスベスベした綺麗な三角柱のガラスがあった。
そのガラスを光が通過すると向こう側の壁に虹が出来る。
虹って七色というけれど、よその国では五色だったり、三色だったりするらしい。
よくよく見れば、紫と青の間にも別の色があることに気が付く。
本当はすごくたくさんの色で出来ているんだけれどそれぞれの国で色の捉え方が違うから数え方も違う。

プリズム

子供のacornは虹のことよりプリズムというガラスの棒自体が実験道具のようでもあり、宝石のようでもあり、素敵だなあと思っていた。
技巧を凝らしたカットグラスよりつるんとしたコップの方が好きかもしれない。
ガラスを通過する光の美しさが際立つ季節が始まる。
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2008.03.22
2008.03.02

靴を磨く

ありゃりゃ「すっぽかしたりはしないよ。用事があって少し遅れたんだ。」
 「どんな用事?」
 「靴さ。靴を磨いていたんだ。」
 「そのバスケットボール・シューズのこと?」
 彼女は僕の運動靴を指さして疑り深そうにそう言った。
 「まさか。親父の靴さ。家訓なんだよ。子供はすべからく父親の靴を磨くべしってね。」
 「何故?」
 「さあね。きっと靴が何かの象徴だと思ってるのさ。とにかくね、親父は毎晩判で押したみたいに8時に家に帰ってくる。僕は靴を磨いて、それからいつもビールを飲みに飛んで出るんだ。」
 「良い習慣ね。」
 「そう思う?」
 「ええ、お父さんに感謝するべきよ。」
 「親父の足が二本しかないことにはいつも感謝してる。」
<風の歌を聴け>

私は靴が何かの象徴だとは感じていないし、自分の父親の靴を毎晩磨いていたわけでもない。
ずっと以前、同僚から「○○さんの靴はいつも綺麗だね。」と言われたことを、うれしい誉め言葉としていつまでも覚えてはいる。
先月の寒い朝、コートの襟を合わせながらふとうつむいた。
擦り傷もそのままに艶を失った靴を履いて家を出てきてしまった自分を見つけ、ひどく情けない思いに襲われた。
ほんの少し前に成人の日だったはずが、もう明日は雛祭りだと気づき、あわてて雛人形を取り出しながら、再び同じ思いに囚われている。


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